「…」
「それでさ、俺が話しかけたんだよ、そしたらなんて言われたと思う?”うるさい”だよ?
周りの女子と同じ扱いとかマジでありえない!しかも女子たちには笑顔を振りまいてるくせに俺には悪口!」
「ふふっ、でも蓮らしい」
「おい……」
「それでさ、また女子への笑顔が気持ち悪いのよ。
その気持ち悪い笑顔で喜んでる女子。
これは笑える」
「私も瀬田じゃなくて蓮の高校生活が見てみたかったなぁ〜」
「拗ねるぞおい」
「あ、蓮じゃーん♪」
絶対わかって言ってる暮人。
もう港に残っているのは俺と暮人と葵だけ。
暮人と葵はみんなが帰ってるのも知らず、俺が話しかけても無視して2人で楽しそうに話し続けていた。
しかも俺と暮人の出会いの頃の話…。
そして一番気にくわないのが葵が笑顔を見せていたことだ。
俺だってなかなか笑顔を見せてもらえなかったのに、暮人の前では普通に笑顔。
なんだか気にくわない。
「あれ、もうお開きしちゃったんだ〜」
「知ってて言ってるだろ…」
「あれ、お姉ちゃん、私のこと置いていっちゃったの?」
そうやってキョロキョロ辺りを見渡す葵。
葵は本当にみんなが帰っていってるのを知らなかったようだ。

