「私は監督…だから、私には全ての決定権がある。
私が撮影を続けようといえば、どんなネタが魚の糞のように取り付いても、撮影は続行する。
私が映画を打ち切りにするといえば…まぁ原作関係者が黙ってないでしょうが、終わらせることもできる。」
撮影を……続ける……打ち切る……。
俺は……続けるにしても…どんな心境で向き合えば?
この前の撮影だって、最悪の出来だった。
葵には……さっき別れを告げられた。
こんな絶望の中で俺は…そんな選択…。
「蓮…あなたは学校で何を学んだ?
恋愛?そうね、それは当たり前。
でもそれだけ?他には何も学ばなかった?」
俺が…学んだこと……。
面倒くさがりで…低燃費。
それが俺のモットーだったはずなのに……葵が…俺の殻を破った。
山登りの時も…テストの時も……、葵がいたから…俺は…最後まで頑張れた。
最後まで……。
俺は……俺にとってこの映画は……葵との大切な思い出……。
失いたくない。
何も…失いたくない。
名誉も…自信も……誇りも………恋人も。

