俳優と、恋愛と。






「それにしても疲れた〜。1週間で全シーン撮り切るなんでやっぱり無謀でしたよ」





「休みなしの今日の会見ですからね」






杉浦みずきは他の客に見えないようにこっそり伸びをする。

確かに俺も疲れた。
この1週間は全く学校に行かず、撮影一筋で全カットを撮り終えた。
学校で撮れる日は限られてるし、本当に精神との戦いだった…。





「及川くんがあんなこと言いださなかったらこんなことにならなかったんだろうけど。

まぁ、今となってはこれが一番最良の選択だったんだろうね」






そんな風に言って俺を見る杉浦みずき。
ここにいるスタッフ、キャスト…全員俺のわがままに付き合ってくれた…。





「本当に、蓮は成長したと思うよ?私は」






「あ…ありがとうございます…」






俺…琴李京香に褒められてる…。






「葵にふられたときはあんなひどい演技だったのにね〜」






「それは言わないでくださいよ…」






あの時は…演技になんて全く集中できなくて…。
でも、またこうして本気になれたのも…。






「ま、またこうして蓮が本気になれたのも結局葵のおかげでしょ?」






「………」






琴李京香はエスパーだな。