「…………私のあだ名みたいなもの…。
でも呼ばないでね、私嫌いだから」
理由を説明するのがめんどくさくて呼ばないようにだけ言っておく。
同学年なのに、あんな呼び方されると距離を感じるし。
「ふーん」
相変わらずメガネのせいで表情が読み取れないけど、興味なさそう。
「瀬田祐樹はどこから引っ越してきたの?」
聞かれたから気になったことを自分も聞いて見ることにした。
瀬田祐樹は少し驚いた様子をして、また静かな雰囲気に戻る。
「あの…」
「なによ」
こいつはあの…からしか話し出せないのか、と思えてくる。
このおどおどした感じがバカにされる原因ではないのだろうか。
「瀬田祐樹ってやめてもらえませんか…」
「………」
確かに、フルネームで呼ぶやつなんかいないよね。
どこのヤンキーだよって感じか。
でも馴れ馴れしくしたくないし。
「じゃぁ瀬田で」
「別になんでもいいけど…」
自分からいってきといて結局めんどくさそうな素振りを見せる瀬田。

