「あー、疲れた。早く葵とあ〜んなことやこ〜んなことがしたいなぁ〜」






「さっきあんなに可愛いこと言ってくれたんだもんなぁ〜俺だけの葵♪」






「………あの〜、やめてもらっていいっすか?」





「だって暇なんだもん!」





そんなことを言いつつも、ヒールで歩きまくって足も疲れているはずなのに、そんな素振りを一切見せず、相変わらずの風格のある佇まいの杉浦みずきと琴李京香こと桐花さん。





「だからって俺の心の中読んだみたいなことやめてくれます?そんなこと全く思ってませんから」






「嘘だぁ〜。さっきだって帰っていいですか?とか言ってたし」





「葵が困ってたら飛んでいくし」





そりゃぁやっと葵とまた付き合えるようになったんだから嬉しいに決まってる。
初恋の子なんだから。



それにさっきだって、挨拶中じゃなきゃすかさず飛んで行ってた…。





葵は可愛い。初めから事務所のスカウトマンたちが葵のことをジロジロ見てたのは知ってたし。




そんな感じで杉浦みずきたちと雑談をしている俺の目線の先にいるのはやっぱり葵で…。

暮人への警戒心がなくなったのか、2人で楽しそうに話している。




あー、早く挨拶終わらねぇかなぁ…。