「………はな……して……」






甘えてはいけないんだ。
自分から拒んだのだから。






「もう絶対離さねえ……」






蓮の優しさは私を弱くする。
どうして……どうして…。






「優しくしないで!!!!!
私にはもう……そんな資格……」





蓮をたくさん傷つけた。
だから優しくしないで……。





「葵……ずっと会いたかった……」






…………人の話を聞いていないようだ。
むしろ抱きしめる力が強くなる。





「蓮っ……」






「意地っ張りな言葉はもういらねぇ。
俺は………俺は何回でも言うよ。

葵が聞き足りないなら、葵が不安なら、何度だって、何度だって叫んでやるよ。

葵が好きだ。
葵を愛してる。

一度だって忘れたりしなかった。」