もう一度…あの企んだ笑みで私を見つめて…。
もう一度…私の名前を呼んで……。
好きなの。
蓮が好き……大好きだから。
蓮は…私がいないと生きれないと言った。
私もだよ…わたしも蓮がいなきゃ…蓮がいてくれなきゃ生きれないよ…。突き放したのは自分なのに…。
私の隣を歩いてくれるって言ったじゃない…。
蓮……隣に来てよ……。
蓮の夢は必ず叶う……頑張ってる蓮……かっこいい。
もう届かない想いでも、胸の内にとどめておいてもいいですか?
私は涙が止まるまで…屋上で泣き続けた。
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「ただいま」
「おかえり」
両親は出張中だから家には誰もいないはずなのに声が返ってくる。
「なんでお姉ちゃんがいるの…」
「うわ、ひどい顔ね。
仕事から帰ってみたら家の周りは記者やら報道陣だらけで帰れたもんじゃないのよ。」
「そんなにお姉ちゃん人気になったの?」
「ばかなの?」
お姉ちゃんは私を一瞥してテレビをつける。
テレビの内容は思わぬものだった。
『及川蓮と杉浦みずき熱愛か!?』
『いや〜このニュースは驚きましたね、まさかあの最近人気沸騰中の若手俳優2人が熱愛なんて』
『でもこの画像かなりぼやけてますよね、わざとなんでしょうか?』
『さぁね、事実は本人たちに語ってもらわないと』