「嘘だろ……?
瀬田の時から……俺のこと……」
「瀬田なんか好きになるわけないじゃん。
あんなダメガネ。」
初めて言われた…葵に……ダメガネと。
誰かが勝手につけた俺のあだ名…。
「あんなダサい人と付き合うわけないでしょ?
及川蓮ってしらなかったら付き合ってないよ。
でももう飽きちゃったの。芸能人との恋愛。
だから全部私が悪いの。
だから別れよう?」
及川蓮という……名前だけにすがっていたというのか?
葵は……他の女とは違うと思っていたのに?
葵も……今までの女と変わらなかったってことか?
「じゃぁね……」
そう言って去っていこうとする葵の手を………掴む。
強張る葵の体……何も変わってない…。
「じゃぁなんで泣いてるんだよ…」
「泣いてなんか……」
葵の目からスッと垂れた……一本の筋。
「俺は納得いかねーよ。
葵が俺のことそんな風に思ってたなんて。
葵はそんなに人が傷つくようなこと言う奴じゃねーよ」
「………私の何がわかるのよ………。
私はあなたとは付き合えない。
というかもうこの関係は終わりなの…。
お願いだから……解放してよ……。」
「本当のこと言えよ!」
信じられない。
葵が俺を嫌いになるなんて。
「及川蓮なんて顔だけよ!!!
及川蓮なんて好きじゃない!!!
大ッッッッ嫌い!!!!!!」
俺の手が振り払われる。
そして葵はデータ資料室から出て行った。

