俳優と、恋愛と。







「抜け殻状態ね」





「そりゃね…」





「放課後、データなんとかで…って」





データ資料室のことだろう。
あそこでの思い出は妙に深い。






「てことだから。
もうちょっとシャキンとしてよね。
なんか変だよ最近。自信満々の及川君はどこへ行ったのー?」





「葵がいないと……俺は生きれないんすよ…」





「変わったよね…及川君。」





俺は変わった。葵に会ってから。
もう昔の俺とは違う。面倒くさがりの低燃費な俺ではもうない。






「そういう及川君、嫌いじゃないよ」





「へ?」





そう言うなり俺に抱きついてくる杉浦さん。





「ちょっ……」





そしてすぐにパッと離れる。






「何すんですか……」





「充電♪
明日1日頑張るんだぞー?若者よ!」






そう言って帰っていく。
何をしに来たのかよくわからない…励ましに来てくれたのか…?





この時俺はまだ知らなかった。
明日が、俺の人生で一番最悪な日になるなんて。