俳優と、恋愛と。







じゃぁまた明日、と言って歌田さんは帰ってしまった。
葵の闇……姉と比べられてたことだろうか?





自信を持てか……。
確かに、まだ葵から何も聞いてない。
俺が落ち込む必要は……ないか。





歌田さんに励まされ、もう一度葵と向き合おうと決心したのだった。





______________________________




あれから約1週間が経った。
葵との関係は変わらない。

いくら声をかけても、何も話してくれない。
完全に俺は避けられていた。
撮影はミスが増えるようになった。


頭を冷やせと追い出されることも。




俺は何もかもうまくいっていなかった。




「どうすりゃいいんだよ……」






「おいかーわくん!」






撮影のない学校帰り。家の前で乱暴にカツラを地面に叩きつけると、いきなり声をかけられる。
やべ…ファンに見られちまったか?


と思って振り返ると、立っているのは杉浦みずきだった。





「カツラに当たるなんてかわいそうに〜」






そう言って俺の投げ捨てたカツラを拾う。