「なんで葵はあんなに落ち込んでるの?」
「……………」
やっぱり歌田さんでもわかるように、葵は落ち込んでいるのか。
「心当たりはないと?」
「昨日の朝までは平常だった。
午後から葵が俺を避けるようになった」
つい素が出てしまう。そんな俺の様子に歌田さんは構うことなく続ける。
「その理由はわからないと…」
「でも……葵は泣いてたんだ……。
何がそうさせたのか……俺にはわからない…」
「…………私にもわからない。
葵は一人で抱え込んじゃって、いつもなにも教えてくれないから。
でもね、あなたのことは相談してきてくれたの。デートのこともキスのことまで。
嬉しいこと全部話してくれたの。
だから……あなたのせいじゃないよ…」
正直嬉しい。
でもそれは過去の話で、今の葵の話じゃない。
「瀬田まで落ち込まないでほしい。
葵がなにに悩んでるのかはわからないけど…2人で落ち込む必要はない。
あなたが……葵の闇を払ってくれたんだから…。
自信持ってね?」

