俳優と、恋愛と。






結局、その後の撮影は全部カット。
スタッフ含め、撮影関係者全員に迷惑をかけたことは言うまでもなく、琴李京香は足早に帰路についていた。





「及川君……」





「あ……杉浦さん…」






「あんまり落ち込まないでね?
その代わり次までにシャキンとしてること!」






「はい……」






「そんで、葵ちゃんと仲直りしてること。わかった?」






こんな時だけ杉浦みずきが先輩に見える。






「本当にすみませんでした。
絶対挽回するんで。本当にすみませんでした。」





「はいはい♪私は2人のこと好きなのよ〜!
仲直りしてないと許さないからね!」





そう言って俺の頭を小さな拳で小突いて帰っていった。





「仲直りっつっても……よくわかんねーよ…」





とりあえず、体調を崩してないか確かめないと…。
そう思って葵に電話をかけるが、出ない。
なんで出ないんだ……。




そんな時に畳み掛けるようにかかってくる、琴李京香からの電話。
また怒られるのだろうか……撮影が終わってからも会話してないし…。