いい加減、篠も嫌になるだろう、毎度毎度当てられて。
それで的確に答えているから凄いんだが…。
そして午前中の間に広まった突然の転校生の俺のあだ名は、できない男ダメメガネ。
通称ダメガネだ。
『あの人がダメガネ?』
『え、どれどれ?』
『あんなガリ勉メガネなのに勉強できないのかよ』
『じゃぁどうやってここ転校してきたんだ?』
ファンたちに囲まれるのは慣れているが、こんな風に噂されて、俺の教室に見物に来られるとはな。
無性に腹が立つ。
所詮やっぱりみんなは顔しか見てないんだ。
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憂鬱な普通科での学校生活1日目が無事終了。
俺の唯一、1年の時に一度だけ欠点を回避できた数学には自信があったはずなのに、そんな期待もあっさり消えた。
普通科の奴らはチャラくても勉強は真面目にしているようで、俺とは全然違う…。
さっさと帰ろう。
今日は特に撮影も打ち合わせもないが、この空間にいるのが嫌だ。
「ねぇ、ダメガネくん」
横の女、確か堤さん…。が、俺に話しかける。
誰だよダメガネって。
名前がちゃんとあるっつーの、腹立つ。
「聞いてる?」
「なんですか」
ひつこいから仕方なく顔を堤さんの方に向ける。

