今だってそうだ…。
初めてきた水族館。
そこは思っていたよりも広くて…大きくて…壮大で…神秘的だった。
いつも笑わない彼女が、大水槽を目にした途端、無邪気な笑顔で目を輝かせていた。
初めて見た彼女の新しい表情。
それが嬉しくて、大水槽の感動よりも、彼女にみとれていた。
いつも強がっている彼女が子供のようにはしゃいで、水槽に手をつけて見上げている姿が愛おしかった。
朝からこんな風に可愛い彼女に振り回されっぱなし。
気を紛らわそうとキスをしたり、からかったりしてみるものの、可愛さ倍返しで返される。
いいのか悪いのか。
案の定、自制するために言った、”俺のことしか考えられないようにしてあげる”っていう言葉も、彼女の捨て台詞で俺の頭はフリーズ状態。
あんな言葉、ドラマで以外言ったことない。
そんなくさいセリフを言ってみたのに、結局俺が倍恥ずかしくなるだけだった。
彼女のツンデレが俺を狂わせる。
可愛すぎて鼻血が出そうだ。
俳優とは思えないこのセリフも、今は空に向かって叫びたいセリフナンバーワンだ。
そんなことを思いながら先に進んでしまった可愛い彼女を追いかけるのだった。

