俳優と、恋愛と。






「告白したの……初めて。
恋をしたのだって…葵が初めて。」






「…………2人とも…初恋だね」





「それ。俺の前だけだからな?
葵が笑顔見せていいのは」






そう言って私の顔を両手で包む蓮。
私ってそんなに笑ってないのかな?






「別に…好きなときに笑うもん」






「だめ。俺の前だけ」






「私だって笑うもん」






「俺ってこんなに心の狭いやつだったんだ…」





蓮の言葉は喜んでいいのかな?
好きって言う気持ちで溢れていく。

思いが通じあうって、こんなに幸せなことなんだ……。





「……俺…去年の文化祭は仕事で出れなかったから……。
今年は2日とも、初めての文化祭を葵と回れてよかったよ。
昨日は切なかったけど」





「私も……楽しかった。
メイド服はもう一生着たくないけどね」





「着せないよ。俺の前以外」





恋愛の仕方なんてわからなかった。
キスの仕方なんてわからない。

これから知っていくんだ…蓮と。





「花火終わったな……」




抱き合ったまま窓の方へ視線を動かすと、花火はとっくに終わってるようで、私たちのようにカップルたちが寄り添っている影だけ見える。





「来年も…一緒に回ろうな?」





そんなの………断るはずない…。
来年の約束ができるなんて……。




「約束………」





そう言って小指を出す。
2人の指を絡めて微笑みあう。
嬉しい。こうして約束が増えていく。