俳優と、恋愛と。







俺は俺の手で葵の手を包み込んで操り、うまいことヨーヨーを引っ掛ける。





「ほら、取れた」






と、葵の耳元で囁く。
すると葵が勢いよく立ち上がるものだから、後ろから抱きしめた俺は後ろに尻餅をついた。





「何するんだよ……」





「くっつかないで!
早く次のところへ行こう」





少し頰が赤い気がするのは気のせいなのだろうか。もっと俺を意識してほしい。
早歩きで俺を置いていく葵だけど、手にはしっかり俺のとったヨーヨーが握られている。


どうせならもっと喜んで欲しかったけど、それが葵だよな。




葵を追いかけて手を掴む。
驚くけど抵抗はされなかった。
それだけで十分嬉しい。





「ありがとう…ヨーヨー………」





伏し目がちに、顔を真っ赤にして呟く葵。
本当に反則………可愛すぎる………。





そんな葵の頭をガシガシ撫でる。




「次はどこに行きたい?」





こうして俺たち二人は文化祭を堪能した。