「葵の上……返事……聞かせてもらってもいいかな?」
「…………」
「好きだよ………葵の上……」
樫月くんと目があっている。
その大きな瞳に……吸い込まれそうで……。
だんだんと…距離が近づいていることがわかる。
今回はゴミを取ってもらうんじゃない。
キス………されるんだ……。
「ダメ……だよ……」
「…………」
樫月くんが止まる。
そして見つめ合う……。
「ごめんなさい………私……他に好きな人がいるの……。」
「…………そっか…」
樫月くんはフラフラっとして、地面に座り込んだ。
「あはは。葵の上は好きな人なんていないと思ってた」
私も……自分で信じられない。
自分に好きな人がいるなんて……。
「瀬田でしょ?」
「えっ………//」
「あははっ真っ赤だ」
樫月くんは面白がって笑っている。
私も樫月くんの横に座る。
「知ってたの……?」
「葵の上わかりやすいからね」
私ってそんなに顔に出てるのかな……。