「私本当に及川くんに恋しちゃうところだった……//いいなぁ葵ちゃん。こんなに想われてて……。」
「あ……いや……さっきのはつい熱が入りすぎて……」
周りの歓声がやまない。
みんなが”すごくイイ”とか、”感動する”だとか言っている。
「静かに!!!」
そんな騒がしさも琴李京香の一言でやんだ。
「及川蓮………」
琴李京香からはどう判断されるのだろう。
でも今思い返せばさっきの演技が俺の全てだ。
むしろあれ以上のことは俺はできない。
「普通科に行って……よかっただろ?」
琴李京香は演技に関しては何も言わず、学校のことを尋ねる。
「………あぁ。感謝してますよ。
普通科に通えたこと。
葵に会えたこと。
葵に出会えてよかったです。
全部あいつのおかげです。
あいつは……俺のかけがえのない人です。」
どんなに葵が他の奴を好きでも、俺は負けないと決めた。
杉浦みずきに言われて、演技をして、俺は諦めないと決めた。

