『ち………近いよ……//』
葵……俺は葵が好きだよ。
目の前には葵しか見えない。
すぐそばに葵がいる。今すぐその赤い唇に、俺の唇を重ねたい。
「嫌なら突き飛ばせばいい」
『その言い方は……ズルイよ……』
ズルくたっていい。俺は葵が好きだ。
葵が俺のことを拒むなら、それを受け入れるしかない。
データ資料室での葵も、俺を突き飛ばしたりしなかった。
もっと俺のことしか考えられなくなってほしい。
俺だけを見てほしい。
他の奴なんて見ないでほしい。
「俺だけを見てろよ………。」
『えっ?』
「他の奴なんて見るなよ……。
お前は俺だけを見てればいいんだよ……。
だからどこにも行くなよ……。
ずっと俺の隣で笑ってろよ………。」
『……………瀬田くん………』
「瀬田じゃねーよ…………」
お前に好きになってもらいたいのは瀬田祐樹じゃない。及川蓮だ。

