玄関まで下りてくると瀬田が振り返る。
「帰ってからも頑張るわ。また勉強教えてくれよ〜」
「ちゃんと寝ないと意味ないんだから、少しは寝てね?」
「わかってるって……じゃぁ今日も昨日もありがとうな!」
そう言って出て行こうとする瀬田の腕を引っ張る。
「え?」
そして自分に引き寄せて頰に口付けする。
「……………」
「私も頑張るから…頑張ろうね……蓮」
「……………マジで不意打ちやめろっつーの…」
蓮の顔は真っ赤。自分からしてと言ったくせに。
「あー、もう500点しか取れる気しない。
本当に覚悟しとけよ。
ありがとな」
そう言って私の頭を撫でて瀬田は手を振ってドアを出て行った。
自分の行動に自分でも驚いている。
少し積極的すぎたかもしれない。
私……もしかして蓮のこと……?
胸が少しドキドキする。
蓮と過ごしてた時間が楽しかった。
蓮と名前を呼ぶのにもまだ抵抗はあるけど、なにか特別に感じる。
蓮に葵って呼ばれても……心が少しくすぐったい。
なんなんだろ、この気持ち。

