「あ、そのwithは付帯状況のwithで……」
教えることはたくさんあって大変だけど、瀬田は一度言ったことは絶対に忘れない。
それも俳優してるからなのかなぁ……。
「……疲れた。こんだけやって俺は何点取れるんだろう」
「基礎さえできてれば小問なら解けるはずだよ」
「小問って……たくさんあるのか?」
「教科によるけど……」
財宮司学園のテストは難しいけど、全問が難しいわけじゃない。
難しい問題の配点は高いけど、基礎問題さえ解ければ半分くらいとれるかもしれない。全部解ければだけど。
「全教科やるのはしんどいな…。
英語は結構やったつもりだけど、理科系がまだまだうる覚え……」
「暗記は得意なんでしょう?」
「計算はそんなに得意じゃないよ」
テストまで残りわずか。
この休日があければ始まってしまう。
「本当にこんなんで俺は点数取れるのか……」
「自分を信じないと取れるものもとれないよ。
普通科の人は真面目に見えるけど、休みの日とかは結構サボってる人が多いから、頭の悪い人もいっぱいいる。
私たちの9組ぐらいだよ、休み時間まで勉強してるの。」
「え?」
瀬田は驚いた顔をしてるけどこれは本当の話。
実は、普通科は学力順にクラス分けされていて、1組から9組にかけて学力が高くなっている。
「じゃぁ9組はエリートばっかりってことか?」
「うん。少しは肩の荷が下りた?」
「あぁ……」
「多分期待されてたから9組になったんだろうね…」
瀬田は初めから先生にも期待されていた。
まぁその期待には答えられなかったけど。

