そういえば言ってたな……。篠の姉…琴李京香は妹が好きすぎる。
それは学校の奴らまでが知っていること。
「言われなくとも」
そう言うとニヤッと笑って出て行こうとする。
「葵、そうなると離れないから。
添い寝でもしてあげれば?」
そんな捨て台詞を残して部屋を出て行く篠姉。琴李京香。
何が添い寝だ。
そんなことをすれば篠が起きた時の騒いでる様子が眼に浮かぶ。
そんなことを思いつつ、睡魔が俺を襲う。
「眠い……」
眼鏡を外して寝たい。
でももし篠が先に起きたらどうする……。
バレてはいけない。
篠は今、瀬田のことも、及川蓮のことも、信頼してくれてる……。
バレて信頼を失うわけにはいかない……。
そんな俺の葛藤も儚く、俺は座ったまま眠りについた。
____________________________________
「………」
目を覚ます……篠がいない?
俺の膝の上で抱かれてた篠がいない。
勉強してるのかとも見てもいない。
というか部屋にいない。
探すために廊下に出る。
座って寝たせいか腰や首が地味に痛い。
「篠……」

