「んーっ……」
いくら引き離そうとしても抵抗されるので諦める。
こんな姿もかわいいと思ってしまう。
むしろこのまま押し倒したい。
女子にそんな風に思うのは初めてだ。
そって篠の頭にキスをする。
篠に自分の気持ちを伝えたい。
でもきっと篠は俺のことをそういう目では見ていない。
どうしたらお前は俺のことを好きになってくれるんだ?
スヤスヤと気持ちよさそうに眠る篠を襲うなんてことはできなくて、本当に好きな子は大切にしたいというどこか冷静な彼氏のセリフを思い出す。
今はその気持ちがわからなくもない。
さてここからどうしよう。
この状態で俺が寝るわけにもいかない。
ガチャ
そんな時に扉が開く。
「なに襲ってるの……」
入ってきたのは琴李京香。
第一声からムカつく。
「私の葵に手を出さないでね〜」
そう言って部屋に入ってきて篠の頭を撫でている。
知ったことか。もう好きになってしまったのだ。
「……葵は強がりだけどね、本当は甘えん坊なの。そんなとこ滅多に見せないけど。
昔から今みたいに両親も忙しいし、私とも年が離れてるから、一緒に遊んであげられなくて…。悲しい思いさせちゃった。
そのせいで甘えたくても甘えられない子になって、いつの間にか強がりの素直じゃない子になっちゃった。」
甘えん坊の篠か……。
想像もつかない。
「だから……。
本気なら葵のこと……。変えてみせてよ…」

