篠が意外にも素直に誘いに乗ってくれたので、少し調子抜けする。
琴李京香のはからいで、俺のテストまでの土日には、俺のシーンの撮影は無しにしてくれた。
そうか…でも、少しデートみたいでドキドキする。まぁただの勉強会だが。
「瀬田………」
「ん?」
下足まで出て篠が言いづらそうにこちらを向く。
「私だけ車で帰るのも気がひけるから……乗っていかない?
お姉ちゃんが運転してるんだけど…。
あ、会って驚くかもしれないけど…、瀬田、ミーハーじゃないよね?」
それは、琴李京香の運転する車に乗るということだろうか…。
篠は俺と琴李京香が知り合いということは知らない…。
俺はどんな顔で琴李京香に会えばいいんだ!?
篠はきっと自分の姉が有名人の琴李京香だけど騒がないでと言いたいんだろうけど、俺はそれどころじゃない……。

