______________________________
「葵…起きて」
「…………お姉ちゃん……」
「具合はどう?」
「あ……」
頭はもう痛くなくて、体もだいぶ楽になっていた。
「ほら」
お姉ちゃんが手を伸ばして起こしてくれる。
「いくよ」
______________________________
『こんにちは、京香さん!!』
『こんにちは!』
いろんなところからそんな声が飛び交う。
お姉ちゃんがすごい人なんだって…実感する。
お姉ちゃんは仕事業界では本当の名前を使わない。
理由は知らないけど…。
「わぁ!葵ちゃんだ!どうしたの〜?
あ、エキストラ?てかそれより昨日は大丈夫だった!?」
彼女は杉浦みずきさん。
お姉ちゃんとはいくらか仲がいいみたいでたまに会う。
「葵がエキストラな訳ないでしょ〜、葵なら主役!!
でも葵は絶対に出さないんだから。
出たら変なファンに付きまとわれちゃう!」
「お姉ちゃん…変な言い方やめてよ……」
「京香さんの葵ちゃん好きはすごいよね〜」
そうケラケラ笑うみずきさん。
「で、二日酔いは大丈夫なの?」

