「俺、次のテストで500点以上とる。」
「…………はぁ?」
流れていた涙がピタッと止まる。
瀬田が500点?
バカな瀬田が500点?
「無理でしょ」
「は?俺に無理とかない」
本気で言ってるの?
私の学年の10位以降が600点前後。
だから瀬田が500点をとるということは、学年順位100番内には入るということだ。
学年全員で300人いる学校の100番内?
「努力してるのはわかるけど…無理だよ」
「だからお前が無理とか言うな。
お前はそうやって諦めるのかよ。
お前が姉を抜くことが無理だって?」
みんながそう思ってる。
姉を知ってる先生も私は姉を越えれないと思ってる。
「そんな線路をお前は脱線したらいいんだよ」
「は?」
脱線。
想像力が豊かというか、語彙が足りないというか…。
「俺は500点をとる。ここに誓う。
誰がなんと言おうと俺は努力する。
だから篠、お前は900点とれ。」
「…………は?」
キュウヒャクテン?
姉もとれなかった点数を私がとれと?無謀にもほどがある。
「そんなことできるわけ…」
「お前は姉ばっかり気にしすぎなんだよ。
お前は姉に1点勝てただけで嬉しいのか?そんな小さい人間なのかよ」
1点でも姉を越えられない私にとっては大切な1点だが、そんな言い方をされると素直に頷けない。

