私のことを棚の陰から覗く瀬田。
なんで瀬田がいるの…。
「何しに……来たの……」
「手伝いに。」
「…………いらない…一人でやるから」
「はー?言うと思ったけど」
瀬田だ…。
山で助けてくれたときの瀬田がいる…。
「言うってわかってるなら来なくてよかったじゃん」
「俺が決めたんだから指図すんな。
俺の人生は俺が決める」
瀬田のモットーといったところだろうか。この言葉は嘘のように聞こえなくて、瀬田が本気でそう思ってるんだ、ってわかる。
「そればっかり」
「お前は少しは素直になれ」
本当は嬉しい。
心の中ではそう思っている自分がいる。
でもなんで素直に言えないんだろう。
山で助けてもらったこともお礼が言いたいのに。
姉のことを考えていたことなんて忘れてしまったかのように瀬田のことばかりが浮かぶ。
「というか、ここ電気ないんだな〜
それに何読んでるの?数字ばっかり…」
データ資料室は電気がない。基本的に使わないかららしいけど。
入口に懐中電灯がさりげなく置いてある。
「というか篠桐花って誰?」
「…………。」

