俳優と、恋愛と。







「そうだ、問題の解けなかった出来の悪い者にはペナルティーを与えなくては」




授業は終わった。チャイムが鳴り響く。
でも先生は続ける。





「明日はデータの計算を進める。
データ資料室から数学のデータ資料を生徒人数分、篠葵、持ってきておけ。
明日の1時間目に使う。だから放課後運んでおきなさい」





データ室。
地理の統計、数学のデータ資料、過去の卒業生の成績の記録、過去の写真、アルバム、全てが揃ってる部屋。
数学のデータ資料は分厚くて、使うのはマレだから、全学年で使い回す。




運ばなくては…。





じゃぁ今日は終わりだ、と先生が言う。
その瞬間みんなが私を取り囲む。





『葵の上!あんなの気にしなくていいよ!いつも葵の上ばっかり当てて腹立つ!』

『手伝うよ、1人で運べないよ』

『私も手伝うよ葵の上』

『私も手伝う!』

『落ち込まなくても大丈夫だから!』






「気持ちは嬉しいけど、答えられなかった私が悪いから、みんなは気にしないで?」




『葵の上……』





答えられなかった私が悪い。
みんなに気を使ってもらうなんておかしい。