俳優と、恋愛と。





やってやろーじゃん……。




「まず、あのまま保健室へ行くわ。
いくと保健室には誰もいない。
そして、瀬田は花森の手当てをする。
そして、ドンドン瀬田は花森に惹かれていく。
ここはアドリブで。この気持ちを表現して。今の及川蓮にできるかはわからないけど…」





「……やり…ます…」




難しい。
惹かれていく様子を……表現……。





「さぁ、日が沈む前に撮るわよ」





『はい!』




琴李京香の一言で、全員に緊張が走る。





「では、始め」




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ガラリ




保健室には誰もいない。
西日もさして赤く光る保健室…。

俺は花森香澄を丸椅子に座らせる。
花森香澄は背中から赤い光を受けている。



「消毒するからじっとしろよ」




『ありがとう…』