「ねぇ君さ!」
「きゃっ!」
駅に向かい、歩き始めた途端、後ろから手を引かれる。
なに!?
「君、篠葵ちゃん!?」
「えっ!?あなた…えっ!?」
後ろを振り返ると私の手を引いていたのはまさかのさっき間で女子の大群に囲まれていた、田井暮人だった。
何の用!?てかなんで名前知ってるの!?
「え、葵。知り合いなの!?」
「違うよ!」
美結までそんなことをいう。
会ったことも名前すらも知らなかったのに!なんで私を知ってるの!?
「おい…やめろよ…」
田井暮人の隣には怪訝な顔をした及川蓮がいた。
「あの…離していただけませんか…」
「うぇ?
もしかして俺のこと知らなかったりする?」
「いや……、周りの目が痛いので…それに用がないなら…離してもらいたいんですが」
そうすると感心したように私を見下ろす。
「なるほどね、そりゃ気になるわけだ。
君って変わってるね!ミーハーじゃないんだ!」

