「はぁ……」
「もう、ため息これで25回目…。
いい加減やめてよね〜、聞いてるこっちが重い!」
「ご…ごめん……」
遠足の2日後。
私は退院もでき、熱も下がって学校に来ていた。
でも朝から今の昼にかけて、私はため息ばかりついている。
美結はそれをカウントしているようだがもう聞き飽きている。
「本当にびっくりしたんだからね、葵が山から落ちたなんて言うから…」
足もだいぶ良くなって普通に歩ける。
元から軽い捻挫だったし…。
「しかも助けたのが瀬田でしょ?
見直しちゃった〜、瀬田が葵背負って山降りたって?もうー本当に見直したよ〜♪
って言ってもその瀬田は昨日も今日も休みだけど」
なぜか瀬田に助けてもらったことがみんなに広まっていた。
そして瀬田は昨日はともかく今日も学校に来ていない。
怪我がそんなに重かったのだろうか…。