次の日決意と共に学校へ向かった。
相変わらず私の居場所はない。
ここでは私は都合のいい透明人間だ。
殆ど見えない、都合のいい時だけ見える透明人間。
「出流さん、ごきげんよう。体調はもうよろしくて?」
席に着くと速見さんが声をかけてきた。
私は黙って速見さんを見た。
「あら、生意気な目で私を見るのね。昨日は出流さんが居なくて寂しかったわ。」
私は黙って速見さんの言葉を無視した。
「今日の体育、バレーボールですって。楽しみだわ。」
また何かを企んでるんだと思った。
予想は外れる事なくやってきた。
体育倉庫で的にされ何度も何度もボールを当てられた。
皆笑いながら私にボールを当ててくる。
痛みで頭がボーッとする。
聞かなくちゃ。
ちゃんと聞かなくちゃ。
「ねぇ…一つ聞いてもいい?」
口がカラカラになる。
喉が乾く。
握った手に汗を感じる。
「何かしら?」
「どうして私をイジメるの?こんなことして楽しい?」
また口がニヤリとした。
「えぇ楽しくてたまんない。アンタ生意気なのよ。途中から入ってきて一番だなんて。気にくわないから…ただそれだけよ。」
同一人物とは思えない言葉使いだった。
こんなに悪意がこもった声色を聞いたことがない。
「そんな理由で…?」
「そんな理由?そんなじゃない!アンタが入ってきたせいで、お母様に嫌味言われる毎日よ!さっさと辞めてくんない?!」
そう言ってまたボールを投げられた。
今度は頭に当たる。
なんだ…そんな理由だったんだ。
私が何かをしたわけじゃなかった。
ただ居ることが、もう駄目だったんだ。
言い返す気力がなくなった。
辞めてと言われても辞めるわけにいかない。
私だってお母さんやお父さんが悲しむ顔を見たくない。
このイジメに耐えて行くしかない。
大丈夫…わた…しは、だ……。
気を失っていたのだろう。
目が覚めて体育倉庫を出て時計を見ると昼休みの時間になっていた。
体育が3限目だったから4限目出れなかった。
少し頭がまだ痛いけど教室に戻らなきゃ…。
ゆっくりと教室へと戻る。
教室へ続く階段で担任に会った。
「出流さん大丈夫?さっき体調が悪いって保健室って速見さんが言ってたけど…。」
あぁそうゆうことか…。
「はい…でも帰りたいです。」
「わかったわ。じゃ荷物持って来てあげるから、待ってなさい。」
そう言って駆け足階段を上がって行く。
よかった…教室に行かなくて済んだ。
すぐに担任は私の鞄を持って戻ってきた。
すぐに帰る気にはなれず、時間を潰して夕方いつもの時間に家に帰った。
部屋に入り鞄を広げる。
教科書が落書きではなく、真っ黒に塗り潰されていた。
これじゃ勉強も出来ない。
でも、取り敢えずは夏休みまで我慢をしようと決めた。
負けたくなかった。
学校に行かないのも、学校を辞めるのもアイツらに負けたことになる。
それだけは嫌だ。
あの学校に行かせてくれた、お父さんとお母さんの為にも私は辞めたくない。
だから、取り敢えず夏休みまでは…。
相変わらず私の居場所はない。
ここでは私は都合のいい透明人間だ。
殆ど見えない、都合のいい時だけ見える透明人間。
「出流さん、ごきげんよう。体調はもうよろしくて?」
席に着くと速見さんが声をかけてきた。
私は黙って速見さんを見た。
「あら、生意気な目で私を見るのね。昨日は出流さんが居なくて寂しかったわ。」
私は黙って速見さんの言葉を無視した。
「今日の体育、バレーボールですって。楽しみだわ。」
また何かを企んでるんだと思った。
予想は外れる事なくやってきた。
体育倉庫で的にされ何度も何度もボールを当てられた。
皆笑いながら私にボールを当ててくる。
痛みで頭がボーッとする。
聞かなくちゃ。
ちゃんと聞かなくちゃ。
「ねぇ…一つ聞いてもいい?」
口がカラカラになる。
喉が乾く。
握った手に汗を感じる。
「何かしら?」
「どうして私をイジメるの?こんなことして楽しい?」
また口がニヤリとした。
「えぇ楽しくてたまんない。アンタ生意気なのよ。途中から入ってきて一番だなんて。気にくわないから…ただそれだけよ。」
同一人物とは思えない言葉使いだった。
こんなに悪意がこもった声色を聞いたことがない。
「そんな理由で…?」
「そんな理由?そんなじゃない!アンタが入ってきたせいで、お母様に嫌味言われる毎日よ!さっさと辞めてくんない?!」
そう言ってまたボールを投げられた。
今度は頭に当たる。
なんだ…そんな理由だったんだ。
私が何かをしたわけじゃなかった。
ただ居ることが、もう駄目だったんだ。
言い返す気力がなくなった。
辞めてと言われても辞めるわけにいかない。
私だってお母さんやお父さんが悲しむ顔を見たくない。
このイジメに耐えて行くしかない。
大丈夫…わた…しは、だ……。
気を失っていたのだろう。
目が覚めて体育倉庫を出て時計を見ると昼休みの時間になっていた。
体育が3限目だったから4限目出れなかった。
少し頭がまだ痛いけど教室に戻らなきゃ…。
ゆっくりと教室へと戻る。
教室へ続く階段で担任に会った。
「出流さん大丈夫?さっき体調が悪いって保健室って速見さんが言ってたけど…。」
あぁそうゆうことか…。
「はい…でも帰りたいです。」
「わかったわ。じゃ荷物持って来てあげるから、待ってなさい。」
そう言って駆け足階段を上がって行く。
よかった…教室に行かなくて済んだ。
すぐに担任は私の鞄を持って戻ってきた。
すぐに帰る気にはなれず、時間を潰して夕方いつもの時間に家に帰った。
部屋に入り鞄を広げる。
教科書が落書きではなく、真っ黒に塗り潰されていた。
これじゃ勉強も出来ない。
でも、取り敢えずは夏休みまで我慢をしようと決めた。
負けたくなかった。
学校に行かないのも、学校を辞めるのもアイツらに負けたことになる。
それだけは嫌だ。
あの学校に行かせてくれた、お父さんとお母さんの為にも私は辞めたくない。
だから、取り敢えず夏休みまでは…。


