「……話したいことがある。」




そう言って秋野くんはまず、過去のお母さんの話をし始めた。





「なんで、あんなこと言ったんだ?なんで暴力なんて……っ!」




秋野くんがそう言うとお父さんは苦笑した。




「やっぱ飛鳥は誤解してる。父さんは母さんを殴ってなんていないよ。」




「は⁉︎何言ってんだよ!だってあの時母さん、口元から血を出して…!あざだってあった!」




秋野くんは泣きそうになりながらお父さんに訴えかける。




「飛鳥、おまえが見たのはそれだけか?父さんが母さんを殴ったところは見てないのか?」




すると秋野くんは少し考えてからボソリと、


「見てねぇ…」



つぶやいた。