それからしばらくが経った。



8月下旬、秋野くんとのデートの日。




夏祭り以来、会っていないからすごく久々だ。




「秋野くん!」



待ち合わせ場所に行くと秋野くんはもう来ていた。




「えへへ、久しぶり!」




はにかみながらそう言うと秋野くんは返事をする前に私を強く抱きしめた。




「相川…かわいい。キスしたい。」




「ちょっ、秋野くん⁉︎ここ公共の場だし、少し落ち着いて?ね?」




ポカポカと秋野くんの胸を叩くと秋野くんは私を解放した。





「んー……わかった……」




秋野くんはそう言って私の顎をつかむ。



いや、この状況絶対わかってないでしょ!これ、明らかにキスしようとしてるよね?