それからしばらくが経った。



「相川、少し話せるか?」



久しぶりに秋野くんに話しかけられる。



「うんっ……!」




も、もしかして嫉妬大作戦が聞いたのかな?


この間の土曜日、わざと秋野くんの前で柊くんとふたりきりであった。





その効果ならば柊くんたちに感謝しなくちゃ。




ついていくと中庭についた。




ドキドキと緊張しながら秋野くんを見つめる。




「おまえさ、柊と付き合ってるって本当?」




秋野くんの低い声に心臓が止まりそうになる。





「っ、そんなことないよ…」




付き合ってるフリをしなくちゃいけないのに思わずそう言ってしまった。