それから少し経ち、田中くんは大きく伸びをしていた。 きっと宿題終わったんだ。 さっきのこともあるため、横目で盗み見る。 「あのー」 突然田中くんは口を開いた。 私はドキッとし、素早く視線を外す。 なにも見ていないふりをする。 「さっきから視線が痛いんですけど」 だけど、田中くんにバレていた。 どんなにコッソリ見ていても気づくとか… 田中くんって何者なの!? 「僕は田中渉。人間です」 「えっ?」 私の心まで読み取った!?