私は下駄を鳴らしながら約束場所の神社の鳥居を目指した。 夏祭りの会場なため、神社の近くに行くにつれ浴衣を着た人達が多く見られる。 鳥居に着き、宙を待つ。 約束の時間まであと少し。 その間にだんだんと日が落ちて夕日が鳥居を照らしていた。 その時、 「彩」 私の名前を呼ぶ宙の声が聞こえ、声の方を見ると少し離れた場所に彼の姿を見つけた。 「宙?」 私の前には、浴衣姿じゃなく… 制服姿の宙がいた──