「終業式に呼び出しとか可哀想に」 「本当だよね」 そんな話をしながら私達は学校を後にした。 家に着くと3時間ほど待ち合わせの時間まで余裕があり、他愛もない話を1時間ほどした。 それから私は浴衣に着替え、お母さんに着付けてもらうと愛奈に髪を結ってもらった。 「可愛い!!!」 鏡越しにセットされた髪を見て思わず見とれてしまう。 「なんか、昔を思い出すね」 「うん…」 愛奈の言う昔とは2年前のこと。 あの日も学校帰り愛奈が真っ直ぐ家に来て、今日みたいに髪をセットしてくれた。