「な、何?」 「ふふっ」 「!!」 振り返り、近くにあった窮姫の姿に思わず後ずさる。 「・・・やはり、貴女が鍵みたいね。聖羅は取り返されてしまったし、今度は貴女にしようかしら」 「っ・・・」 その言葉にこのままでは不味いと思って、窮姫から逃げる為に走り出す。 「無駄よ。貴女はここから逃げられない」 走り出した花音の背後から、窮姫の声がしたかと思うと、何故だが同じ森の中の筈なのに雰囲気が変わったような気がした。