爽太に駆け寄り、首を傾げて彼を見上げた。
爽太は窓の外を一瞥すると、ふぅっと息を吐いた。
ため息に近かった。
「この雨じゃ、帰る気になれねえんだよ。」
たしかに…すごい大雨だもんね…。
爽太の言葉にうんうんと頷いた。
「…なんだ爽太、傘あるんじゃない。」
あたしの横で、佳奈が爽太にそう言った。
ほんと、傘持ってたんだね。
爽太は、佳奈の言葉に不思議そうな顔をした。
「?あるけど、なんで??」
「いや、今日の朝、爽太は傘持ってるのかなって咲と話してたのよ。ね。」
そうそう、と控えめに相槌し、爽太に傘がないことを伝える。
「あたし…傘持ってくるの忘れちゃって。」
「あー、なるほどな。」
佳奈の発言の意味が分かった様子で、爽太が頷いた。



