「デート…なんかじゃないけど、楽しかったよ!」
ヒリヒリする背中をさすりながら、佳奈に答えた。
デートなんて、そんなんじゃない。
ただ…昔のようにふたりで遊びにいっただけだよ。
それにしても佳奈ったら、あたしと爽太のことになるとなぜか鼻息荒くなるんだもん…。
まるで闘牛みたいだよ…。
そう思うとおかしくなっちゃって、少しにやけてしまった。
佳奈には気づかれていないみたいだけど。
「うっわーよかったじゃん!なにしたの?」
「ゲーセンいって、お茶しただけだよ!」
「あーあたしも偵察行けばよかった!ほんとじれったいー!!」
「??」
偵察?
じれったいって、なにが?



