「進展とかないの?!」 「し、しんてん…?」 …ん? なにを進展させるの? あたしは佳奈の言っていることがよく分からなくて、なにも答えられずただ首を傾げた。 「あーあ、どんまいだわ。爽太のやつ。」 佳奈、いったいなにを言ってるの? なんで、爽太がどんまいなの? どんなに考えてもあたしにはわからなかった。 「あ。そういえば今日の放課後ね、爽太と新しくできたショッピングモールに行くんだ〜。」 つままれた鼻を手鏡で確認しながら、何気なくそういうと、佳奈は途端に目をキラキラさせた。