咲とヒロが別れたことを話してもいいものか。と一瞬躊躇したけど。
咲は間違いなく学校一番の美少女だしヒロもチャラいけど人当たりがいいから、2人は校内で有名なカップルだった。
だからすぐに別れた事実は広まるだろうと思い、クラスの他のやつには聞こえない程度の声量で雄哉に話した。
さっきまでの出来事を話し終えると、雄哉は少し驚いた反応を見せた。
雄哉はヒロと中学が一緒だから、余計に話に聞き入ってた。
「まじか〜！ヒロのやつ、最低だな。中学んときはあいつ今よりもチャラくてさ〜。もう咲ちゃんとも1年くらい付き合ってたのに、その言い方はないな。」
うんうん、その通りだぜ。
俺は雄哉に深く頷いた。
「だから、お前もガキみたいな女狩りやめて、咲ちゃんに尽くすと。」
「え…。」
「お前が考えてることくらいわかるわ。顔に書いてある。」
まだそこまで説明してねえのに。
雄哉はお前のことはお見通しだと言いたそうな勝ち誇った表情をしている。
