ただの幼なじみじゃいられない!




とりあえず日用品や着替えだけを持って、爽太の家に向かった。


目の前には、爽太の家のインターホン。


人差し指をインターホンに近づけて、ぎりぎりのところで指を止めた。


その指は、なぜかふるふると小刻みに震えていた。


だ・か・ら!!!!!


なんであたし、慣れている幼なじみの家に行くだけで、こんなに緊張してるの!!


大丈夫、大丈夫…爽太だから。


もう昔から何回も、爽太の家にお邪魔してるじゃない。


何を緊張しているんだ。


もう一回心を落ち着かせて、インターホンの目の前で止まっていた指を動かした。



ピーンポーン…