目を覚ますと、辺りはすっかり夕焼け色に染まっていた。 はっと身を起こす。 子どもたちは一人もいなく、テーブルも食器も片付けられて、会館内は閑散としていた。 私…どうしたんだっけ…? えっと、急にめまいがして…それから…。 「ちょっとは休めた?せんせ」 茫然としていたら、声が聞こえた。 胡坐をかいた多希が、本やノートが広がっているテーブルから顔を上げて、私を見ていた。