でもだからと言って、あたしには

何もできない。

あたしが何かを言ったところで何も

変わらないだろうし、

なによりあたしには勇気がない。

「やっぱり他の階でトイレしようよ。」

そう言い、あたしは歩美の手を

引っ張って、上の階へと行った。