「おっす!」

「ちわ!」

「こんにちは!」

サークル室に入ると2人のサークル員が顔を向ける。

1人は格好は真斗によく似ていて、でも顔は真斗より目がぱっちりしている男子。

2人目はおしとやかそうに見えて活発な女の子。

「あれっ?もう行ってんの?」

「とっくに行きましたよー先輩が遅いからじゃないですかー」

男がかったるそうに答える。

先輩と呼ばれるのもまだ慣れないな、と思いつつスマホで彼に電話をかける。

電話はワンコールでつながった。

「おっす。もうやってんの?」

小声で返事が来る。

「まだ。今、着替え中。今日はこっち来るの?」

「ううん。行かないつもり。帰りに寄るから。」

「了解、じゃあね。」

短い会話はたったの1分で終わった。

彼…それは…





真斗の弟をさす。