注文を済ませ、菜実はお冷に手を伸ばす。 「あのさ…有馬」 「なに?」 「あのー…」 「なんだよ?言いづらいことか?」 「いやあの…引かれるかなと思って」 「は?分かんねーから、口にしてみ?」 「うん…」 菜美はお冷をテーブルに置き、やや下を向きながら口を開く。