「よく…覚えてたね?」 「別に…覚えやすそうな顔してただけ…」 「そうかな…」 でも…。 「っていうか、なんでそんなに不機嫌なのよ?」 「は?誰が?」 「有馬が」 「別に不機嫌じゃねーし」 ウソだ。 こんな時間、有馬だってデート帰りのはず。 さっき、ほのかに香水の香りがしたし…。