お隣さんは元カレ?



日曜の夜。



菜美は一人ベランダで缶チューハイを飲んでいた。



「はぁー…なんか虚しい休日?」



私も…彼氏欲しいなぁー。



その時、隣の有馬の方のベランダの窓も開く音がした。



「えっ…?」



足音と共に、有馬もベランダに出てきた様子だった。



冊からの光の漏れもあったのか、有馬も気づく。



「宮崎もいんの?」



「あー…うん」



隣との冊は、顔は覗き込まないと見れず、光も足元に少し隙間があるだけだ。



「今日、月綺麗だしビール飲みにきた」



「ぷっ…同じく」



「マジ?俺ら大人じゃん」



「そうだね」



缶チューハイを一口飲んで月を見る菜実。